※ネタバレ有り【エヴァンゲリオン考察】アスカ、シンジ、カヲル、エヴァの呪縛について

皆さんこんにちは、ITeacherのkaiです。
新劇場版『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』はご覧になりましたか。

今回はシンエヴァのネタバレを含む考察、もとい私の妄想を綴りますので、未視聴の方はご注意ください。

今回の記事を書くに当たって
・TV/旧劇場版のことをまとめて旧劇と呼ぶ
・新劇場版 序 破 Q シン のことをまとめて新劇と呼ぶ

今回考察するテーマは以下の4点です。

①アスカのオリジナルはどれなのか
②シンジはリリン(人類)なのか
③カヲルの正体と目的
④エヴァの呪縛とはなんなのか

①アスカのオリジナルはどれなのか

結論としては「新劇世界の惣流」だと考えています。

まず式波アスカはクローンであるとシンエヴァで明かされます。しかしいつからクローンなのか、オリジナルは誰なのかなどは明らかではありません。
私は旧劇、新劇ともにリリンである惣流アスカ(リリン=クローンではない)が存在しており、旧劇と新劇の惣流は魂が同一の存在であると考えています。

旧劇の惣流アスカは最後、赤く浄化された海の横でシンジと二人きりで生き残りました。他の人類はLCL化しガフの部屋へと回収されました。
ただ、二人とも別に生命の実を食べたわけではないので、もちろんその後生き延びることもできませんし、生命を繋いでいくこともできません。

なので結局旧劇の世界ではアダム側リリン側両方の生命は消え去り、新たな生命が誕生しループする、あるいは神に近い存在もしくは神となったシンジが世界のやり直しを行い、再度世界がループしていると考えています。ちなみに旧劇ではシンジがエヴァを消すことを願っていないため、再度エヴァが製造されていき、新劇の世界へループしていると考えています。旧劇の最後のシンジとアスカのシーンでもエヴァが残っていますが、シンエヴァの二人のシーンでは消えていました。
(エヴァ世界のループ説に関しては多くの方が考察しているので、そちらを読み漁った方が面白いと思います。)

そして、旧劇の世界で唯一の人類である惣流アスカはシンジの願いにより魂が消失せずに残りました。そのままループ後の世界、つまり新劇の世界の惣流アスカに転生しました。そして母親が同じようにエヴァ実験の影響で魂が弐号機に飲み込まれる。しかし新劇の惣流アスカは旧劇のアスカの魂と同一だったため、母親の魂がそこにあることをいち早く察し、人の肉体を捨て母親の魂(エヴァ弐号機)と同化、魂だけの存在となります。

しかしエヴァ弐号機は惣流アスカの母親の魂が存在しており、A10神経の関係上アスカが乗る必要があるため、さらに碇ゲンドウの目的にアスカが必要なためアスカのクローンであるシキナミシリーズ「式波アスカ」が生まれた、と考えています。

式波アスカが使徒化と獣化を行った際、弐号機内の新劇の惣流アスカに取り込まれ、魂が融合しました。これはオリジナルである新劇の惣流アスカが母親と同化することを望み魂だけの存在となりエヴァ弐号機と同化していたから、そこに存在していたのだと考えます。

さらにエヴァ弐号機がエヴァ13号機を恐れてATフィールドを貼っていたのは、エヴァ弐号機内の子どものままであった惣流アスカの魂が「絶望を与えるために作られた」そして「圧倒的強さを持つ」エヴァ13号機を恐れたためだと考えています。

シンエヴァの最後に旧劇の姿で映っていたアスカは、式波アスカの魂+「旧劇と新劇で同一である惣流アスカの魂」が融合したため、裏宇宙では旧劇の最後の惣流アスカの記憶である赤い海で横たわる光景が再現され、式波の記憶もある状態であったためケンジによろしくと言われた、と考えています。

体が成長していた件に関しては「④エヴァの呪縛とはなんなのか」で記載します。

②シンジはリリン(人類)なのか

シンジは旧劇では最後の儀式であるサードインパクトを行うまではリリン、サードインパクトが始まってからは神に等しい存在=リリンではないと考えています。

新劇では少なくとも Q からはリリンではなく神に等しい存在あるいはクローンだと考えています。
序と破の時点からクローンだったのではないかとも考えていますが、情報が少なく根拠が乏しいです。

Qからは確実にリリンではない理由として、破の最後にリツコが「人に戻れなくなる」と発言しています。ニアサードインパクトが発生した時点でシンジは人の肉体を捨て神に等しい存在に覚醒しています。そしてQでシンジはサルベージされましたが、肉体が14歳のままでした。
さらには、破とQの間は「空白の14年間」と呼ばれ、年齢と同じ年月が経っていました。

肉体を失ったシンジをサルベージしたとして、肉体が無いのでリリンのように過ごすことは不可能です。しかしエヴァの世界は肉体は複製が可能、つまりクローンが作れます。
Qでサルベージされたシンジの魂はクローン体へ映されたため、14歳の姿であったと言えます。
また、サルベージに14年かかったのも、シンジの肉体とするためのクローンを成長させるための14年が必要だったからです。シキナミシリーズの背景を考えても、クローンは赤ん坊の姿から作成され、成長させるには相応の年月が必要だと考えます。

また、シンジがクローンである根拠としてQのサクラの「記憶の連続性を確認できました」、シンのアスカの「あんたはまだリリンもどきだ」という発言もあります。
記憶の連続性とは、魂や記憶を移植した際に、整合性が取れているかどうか、という意味です。
「リリンもどきだ」という言葉は、シンジはアヤナミシリーズやシキナミシリーズと違い完全なクローンでは無くシンジの魂にリリンとしての意識が残っていたため、肉体の維持に栄養摂取が必要であったのではないかと考えます。

現にクローンであることを認識していたアヤナミシリーズは薬(おそらく冬月の言う『調整』)を服用のみで生存し、シキナミシリーズであるアスカは序破では食事を取っていましたがクローンであることを自覚しているQでは水のみで生命活動を維持できています。そしてシンジがクローンであることに気づき魂からリリンとしての要素が消えれば、食事も不要になるのではないかと考えています。

また、コア化した赤い世界(L結界密度が高い場所)でシキナミシリーズとアヤナミシリーズはクローンであるため存在できるのはもちろんですが、シンジも平気にしていました。これもシンジがリリンではない根拠の一つです。

ちなみに、新劇の序の始まりでミサトが「碇シンジ君、でいいのよね?」と発言しており、これも記憶の連続性を確認しているのではないかと疑っています。

③カヲルの正体と目的

カヲルはセカンドインパクトの際にアダムの魂とリリン(人類)の肉体が融合してできた存在です。アダムにダイブされた人の遺伝情報を基に肉体が生成されたとされているため、アダム側の生命であるにも関わらず知能があるとされています。

また、目的は全ての生命の調和だと考えています。

ちなみに、ゲンドウとカヲルが類似点があることから、一方が他方のクローン説がありますが、自分はクローンでは無い派です。カヲルがゲンドウに似ているのは、繰り返す世界で何度もゲンドウと出会っているからだと考えます。

シンでは加持リョウジから「渚司令」と呼ばれており、それが一体何の組織の司令なのかという考察も広がっています。個人的には赤い海を青い海へ戻すために存在していたとされる「海洋生態系保存研究機構」の司令だと考えています。

この「海洋生態系保存研究機構」の目的は様々な生命の種子を残し、再び生命を再生させることでした。加持リョウジは様々な生命の種子をヴンダーに保管していたことから、そもそもこの「海洋生態系保存研究機構」自体がヴィレの元となる組織だと考えられます。

巷ではゲンドウがいなくなった後のネルフの司令説や、ミサトが指揮を執っているが司令ではなく艦長であることからカヲルがヴィレの司令説があります。
しかしニアサードインパクト後にミサト達はネルフとして活動する拠点も目的もないこと、加持リョージが生存している時点ではヴィレが存在しないこと、からその2つは否定もできるかなと思います。またゼーレの司令説は、カヲルがそもそもゼーレによって発生したセカンドインパクトの際に誕生した存在であるため、違うだろうと思っています。

カヲルは生命の書に名が書かれており、円環する存在、つまりループする存在です。
彼はループする世界でやり直しを行う存在、碇シンジと出会います。
そしてエヴァンゲリオンはシンジが納得いくまでループします。
カヲルの「反復練習さ。同じことを何度も繰り返す。自分がいいなって感じられるまでね。それしかない」というセリフは世界がループしていることの示唆、およびシンジへ世界のやり直しを促す言葉だと考えています。

カヲルは旧劇新劇関わらずシンジに好意を表しますが、それは父親としての愛だと考えます。
カヲルがシンジに父親としての愛を表す主な理由は以下の3つです。

①セカンドインパクトの際にミサトの父親も融合したリリンの中に含まれており、父から子への愛を向けられていなかった後悔が受け継がれていた。その愛と後悔から、父からの愛が足りていなかったシンジへ愛を向けた。

②何度も世界の繰り返しを行うシンジを見ており、自分と同じ円環の存在であるシンジに同情したから。

③自分と似ている碇ゲンドウの子を、我が子のように思っているから

そしてカヲルの目的である全ての生命の調和ですが、これはシンの最後の駅のシーンで、リリスの魂であるレイと仲良くしている様子から考察しました。
生命の始まりであるアダムの魂カヲル、リリスの魂レイが調和する、つまり全ての生命の調和を示唆しているのではないかと考えました。

また、カヲルはゼーレの少年として活動していました。
ゼーレとして動くということは、人類補完計画を進めるための存在です。
都度ゲンドウの策略によって邪魔されてはいますが、アダムの魂であるカヲルは、生命の実と知恵の実が一つになることを望んでいました。

カヲルは作中でシンジの幸せを願っているような発言をしますが、それはいつしか自身の願いである全ての生命の調和を、運命の子ども、世界のやり直しをする存在であるシンジに託していたのではないかと思います。

エヴァンゲリオンではシンジが精神的に幼く、周囲の人間は大人びているような表現が多くあります。
しかしシンの最後には、シンジが精神的に成長した大人になっており、他の人類の魂を救っていきます。駅のシーンでマリに対してチャラけたセリフを発するのも、大人になったことを表しています。
碇ゲンドウもまた、大人になったシンジに救われた1人です。
そしてカヲルは「君の幸せをはき違えていた」と発言します。

これは、大人に見えたシンジ以外のキャラ達が、案外まだ幼く、大人になっていなかったことを表しています。
そして大人になったつもりでいたカヲルは、子供だと思っていたシンジのわがままを叶えてあげるつもりが、実は自身のエゴを押し付けていただけなのだと悟ります。

④エヴァの呪縛とはなんなのか

新劇では、エヴァの呪縛によってパイロット達は体が成長しないとされています。
では、エヴァの呪縛とは、パイロットの肉体がリリンでは無くなってしまうことなのでしょうか。

私は、エヴァの呪縛とは、「エヴァに乗ることを定められた『過酷な』運命を辿ってしまう子どもたち」のことを指していると考えます。

過酷な運命とは、エヴァに乗ることだけでなく、肉体を失いクローンとして利用され続けることも含まれています。

エヴァの世界はループしており、さらには死海文書によってある程度起こることが決められています。
つまりパイロットであるシンジ、アスカ、レイ、マリ、カヲルは最初からパイロットになることが決定していました。この5人は全て体がクローンであるため、子供の姿のまま成長しません。

アダムの魂であるカヲルすらも、肉体が生み出され続ける円環の中に存在し、生と死を繰り返す存在です。そのため旧劇でも、シンジに殺されることで円環から解放されることを望みました。

マリに関しては、ゲンドウ達と大学の研究を共にしていました。そしてユイが初号機に取り込まれ、ゲンドウはクローン技術を発達させました。
ユイの残した子供である『シンジを守る存在(アスカやレイのことも守ろうとしている)』であるために、エヴァ開発及び人類補完計画を進める冬月やゲンドウを裏切りました。そして『裏切りの聖母イスカリオテのマリア』となったのです。
ただ、そのままではマリアとしての働きができないため、ゲンドウのクローン技術を用いて自ら永遠に近い命であるクローンになったと考えています。

※イスカリオテのマリアについてはググれば出てきます。

シンの最後のアスカとシンジが赤い海にいるシーンと駅のシーンでそれぞれが成長した姿になっているのは、シンジがネオンジェネシスとして世界を再構築した際に、エヴァパイロット達もオリジナルの肉体、あるいは新たな人間としての肉体を与えたため、年相応な姿になったのだと考えれます。

マリがやたら若いのは、マリが美魔女だからか、シンジの好みだからか、アニメ的に老けたおばさんが出ても締まりが悪いからか、だと思いますw

真面目に考察するならば、マリが8+9+10+11+12号機でシンジを迎えに行く際に、裏宇宙にいたため時空が歪んでマリの年齢が若いままの状態で肉体が書き換えられたのではないかと思います。

最後に

今回考察した4つのテーマは明確でない部分が多く、結構いろんな考察意見があったので、自分も妄想にふけてみました!

マリの目的とかゲンドウの目的とか、わりと答えが明らか気味なものは考察している方々の内容も似ているので今回は省きました~

気になる人はググれば簡単に分かるからググってみて

さらば(@^^)/~~~

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